周辺サロンの値段を基準にしない

サロンの料金を決める時、周辺サロンの料金を調べると思います。 調べれば調べるほど、そこよりも少し安い料金になったり、周辺サロンと同じような料金になってしまいます。他サロンと価格を比べてしまうと起こりやすい現象で、人間の脳は「最初に見た数字を基準にして考えてしまう」という性質があるためです。なので料金の価格設定をする時に、周辺サロンの料金はあまり気にしない方がベターです。もし、同じような料金にしてしまうと、お客様も他のサロンとあなたのサロンの違いがわからなくなってしまいます。

商品やサービスを基準にして価格を決めない方がいい

例えば「プリン」。あんぱんの値段を決める時に「プリンは一般的に1つ120円くらいで販売しているから、120円で売ろう」という値段の決め方はおすすめしません。

あなたのサロンで提供するサービスと、他のサロンで提供するサービスは、きっと同じではないでしょう。なのでそのような「一般的な価格」を基準にして価格設定をすることは

需要を考慮して決める

料金を決める時、「もし私だったらこの料金にするかな」と考えて決めてしまう方がいます。これも料金設定が低くなってしまいやすい原因の1つです。サロンのサービスを受けたい人が、すべてあなたのような考え方とは限りません。また自分で自分のサービスを評価すると、厳しめに判断してしまいがちです。あなたのサービスを受けたい人は、あなたではなく、あなたのサービスで悩みを解消したい人です。自分を基準に考えず、消費者サイドに立った考え方で、「どのくらいの価格ならサービスを受けたいか」ということを考慮することが大事なポイントになります。

売上から料金設定を考える

売上は「客数 × 単価 × 来店頻度 × リピート率 = 売上」という、シンプルな計算式で成り立っています。料金設定をする際、1日にいくら売り上げが必要か、月の売り上げが〇万必要なら週〇日働くのか、1日に来店するお客様はどのくらいか? 目標金額のためには客単価をいくらにすればいいか? を計算します。

例えば、毎月100万円の売上を目標に、単純計算すると以下のようなお客様の数が毎月必要になります。(※月25日営業と仮定します)

  • 客単価5,000円で、1人が月に2回来店なら客数100人(1日4人)
  • 客単価8,000円で、1人が月に2回来店なら客数62.5人(1日2.5人)
  • 客単価10,000円で、1人が月に2回来店なら客数50人(1日2人)
  • 客単価15,000円で、1人が月に2回来店なら客数33.3人(1日1.3人)

サロン経営で月100万円を売り上げるために、客単価を5,000円にして、1人当たり月に2回来店してもらうと仮定します。そうすると毎月50人のお客様が必要になります。客単価を低く設定すると、来てもらうお客様の数や来店頻度を増やさなければならないので、その分集客は大変になります。

しかし、客単価を15,000円にすると、1日1.3人の人に来てもらえば目標に到達します。どちらを選ぶかはあなたの考え方次第ですが、客単価を低くすると施術はもちろん、集客のための手間と時間とお金がかかってしまいます。客単価15,000円でサービスが提供できれば、資金的にも余裕のあるサロン経営ができ、お客様に提供するサービスの質も高めることが可能です。

ターゲットをしぼりこむ

サロンの料金を決める時、高い単価を設定してしまうと、お客様が来てくれるのか不安になるかと思います。しかし世の中には悩みを解決するために、お金を惜しまず支払う方はいらっしゃいます。

例えば、あなたが日常生活を送るのもつらい腰痛で悩んでいたとします。そのときあなたは、「腰痛専門サロン」と「美容、体質改善、美容整体サロン」どちらに行きますか?あなたが本気で腰痛を治したくて悩んでいたら、「腰痛専門サロン」を選ぶのではないでしょうか。

このようにその人に合った悩みを解決できる商品やサービスは、たとえ値段が高かったとしても選ばれるということがご理解いただけたかと思います。あなたのサロンで解消できる悩みとは何なのかを考えて、サービスを作りを心がけましょう。

他のサロンとの違いをつくる

サロンメニューの料金を考える時、提供するサービスの他サロンと変化がなければ価格を上げにくいですよね。お客様の立場で考えてみても、サービスが全く同じなら便利な方へ、より安いサロンに行ってしまいます。

料金を決めるときに大事なのは、他のサロンとの違いがわかる「商品力(サービス・メニュー)」です。提供するサービスが、受けたくなるもので「ココのサロンでしか受けられないメニュー」なら料金を他と比べられることがなくなります。提供するサービスが、受けたくなるものでココに来ないと受けられないなら、料金は他と比べる必要がなくなり、自由に料金を決めることができます。圧倒的な違いやオリジナリティがなくても、他のサロンとの差別化は可能です。提供するサービスの商品力は、料金を決める時に大きく関係してくるので、しっかりしたサービスをつくることが非常に重要です。

まとめ

いかがでしたか?サロンメニューの価格設定はサロン経営にとって重要なポイントです。サロンを開業しようと思う人は、「誰かに喜んでもらいたい」「気持ちよくサービスを受けてほしい」という想いが強い人が多く、それが逆に料金設定のときのブロックになって料金を安くしがちです。でもサロンの料金を安くしすぎるのは良くはありません。安いお店はいくらでもあります。魅力のある商品、悩みを解消できる商品、ココでしか受けられないサービスを提供すれば、安い料金にしなくてもそれを受けたい人は集まってきてきます。サービスを受けるお客様も満足して、サロン経営をしていている自分も楽しい。そんなサロン作りを心がけましょう。