目次
LEDマツエクとは?

一般的に、まつ毛エクステは接着剤(グルー)を用いて付けていきます。その接着剤(グルー)の主な成分は「シアノアクリレート」と呼ばれる有機化合物です。シアノアクリレートは空気中のわずかな水分に反応して急速に硬化・接着するという特徴があります。しかし、シアノアクリレートは硬化するときにホルムアルデヒドという有毒ガスを放出する性質もあるので、場合によっては目がしみたりまぶたなどの皮膚が腫れたりといったこともあり、アレルギーを持つ人には不向きというデメリットもありました。LEDマツエクはこれまで問題点となっていたそのホルムアルヒドの発生や方散を抑えることを目的に生まれた新しいマツエク技術です。シアノアクリレートと光重合開始剤を配合させたLEDジェルグルーと専用のLEDライトを用いて施術します。
LEDマツエクの特長
長時間、綺麗な状態をキープ
LEDマツエクの最も大きな特長は、マツエク装着後の綺麗な状態をこれまでより長く維持することができるようになったことです。通常のまつ毛エクステの平均的な持ちは人にもよりますが一般的に3〜4週間と言われていますが、LEDエクステの場合、6〜8週間持続するとされています。これは、専用のジェルグルーが水や汗、オイルに強い性質を持っているからです。もちろん、目をこすったりうつ伏せに寝たりといった直接的な強い刺激を与えてしまえば取れやすくなります。しかし、たとえばこれまでのように、「洗顔にはオイルクレンジングを使わずオイルフリーのものにしなければ」というような手間を減らしながら、従来の仕上がりよりずっと長く良い状態を保つことができるのです。忙しくてサロンになかなか通えないという人にとって、メンテナンスの頻度を減らせるLEDマツエクは大きなメリットと言えます。
グルーアレルギーのある方でも利用可能
マツエク施術時に放散されるホルムアルデヒドは、マツエク装着時だけでなく完全に硬化するまで放散され続けるといわれています。その点、LEDマツエクは従来のマツエクより硬化するまでの時間がとても短いため、ホルムアルデヒドの放散量を抑えることができます。グルーアレルギーに悩みを持つ方でも、リスクを抑えながらマツエクを装着することができるようになります。しかしもちろん、すべての人にアレルギーが完全に出ないわけではありません。人によっては症状が出る場合もあるので注意は必要です。
サロンにLEDマツエクを導入するメリットは?

お客様側からの視点でみたLEDマツエクをするメリットは前述したとおり、「長時間、綺麗な状態をキープできること」「グルーアレルギーのある方でも利用可能なこと」です。では、サロン側の視点でLEDマツエクを導入するメリットはどんな点があるのでしょうか。まとめてみました。
1.提案できるデザインの幅が広がる
一般的に下まつ毛にエクステを施術した場合、接着面の狭さや涙などによって取れやすいということから、2〜3週間ほどしか持たないと言われています。その点、LEDマツエクなら水にも強く持ちが良いので下まつ毛の施術も積極的におすすめすることができます。目の縦幅を強調するようなくりっとした目元にしたいというニーズにも応えることができます。上まつ毛とあわせて下まつ毛も施術できるようになることで、お客様のニーズに沿った幅広いデザインを提案できるようになります。
2.他のサロンとの差別化になる
LEDマツエクは比較的新しい技術です。注目を集めてはいますが、実際に導入しているサロンはまだそれほど多くないと言えるでしょう。そのため、LEDマツエクを導入することで、これまでのお客様とは別の新しい客層をつかむチャンスや可能性はあります。また、LEDマツエクの特長である持ちの良さやアレルギーへのリスクの少なさ、お客様の施術時間の短縮などを、そのまま自分のサロンの強みにすることができます。
3.単価アップにつながる
LEDマツエクは導入しているサロンが少ないため、通常のマツエクの価格よりメニューの単価をアップしやすいといえるでしょう。一般的なマツエクよりLEDマツエクのほうが長持ちする技術であることを踏まえれば、ある程度の単価アップはお客様からの理解を得やすいと考えられます。また、LEDマツエクでは上まつ毛とあわせて下まつ毛の施術もおすすめしやすい技術です。上下あわせたメニューも展開しておくと、さらに顧客単価のアップにつながるでしょう。
LEDマツエク導入のデメリット
LEDマツエクを新たに導入するデメリットとして考えられるのは、導入コストがかかるという点です。LEDマツエクを施術するには、それ専用のLEDライトやLEDグルーを用意しなければなりません。LEDグルーについては消耗品なので定期的な購入が必要となりますが、従来のマツエクよりも原価が高い傾向にあります。また、LEDマツエクの施術者となるにはオンラインやオフラインでLEDマツエクの講習も受けることになります。講習費用は一般的に数万円から数十万円かかることもあります。これからサロンをオープンするという方の場合、初期費用としてそれ以外のたくさんの費用もかかるため、慎重な判断が求められるでしょう。状況によってはLEDマツエクの導入までには至らないこともあるかもしれません。そのような場合にはサロンが軌道にのったあとに検討しても良いでしょう。
LEDマツエクの施術方法は?
従来のまつ毛エクステと同じように、まず目元にテープを貼ります。さらにLEDエクステの施術をする場合には、上まぶたや眼球をLEDライトから保護するための専用のアイプロテクトシールを貼ります。エクステをつける際には、LED専用のジェルグルーを使用します。その後、LEDライトを照射することで硬化させ、エクステをしっかり装着していきます。施術後はいつも通りの生活をしていただけます。これまでのマツエクの場合、水やオイルに弱いという性質上、施術後すぐにお風呂やサウナに入ったり、クレンジングオイルの使用は控えたりする必要がありました。しかし、LEDマツエクの場合には特に制限なく、入浴やサウナ、クレンジングオイルの使用も可能です。

LEDエクステは施術者やお客様にとって安全?
「LEDを照射することは施術者やお客様にとって害はないのか」と不安に思う方もいらっしゃるかもしれません。LEDエクステで使用するライトは「可視光線」と呼ばれるもので、人体にほとんど害がなく眼球を傷つけることもないといわれています。ただし、より安全な環境を整えるために施術者は専用のメガネをかけ、お客様には眼球を保護するテープをまぶたに貼り施術中は目を閉じていただくようにします。専門的な知識を持たない人がLEDエクステを行うことは危険を伴うため絶対にやめましょう。
まとめ
従来の方法から新しくなったLEDマツエク。新しいこの技術はマツエクが長持ちし、アレルギーへのリスクが少ないというお客様のメリットの大きい技術であることがわかりました。課題としては導入コストがやや高い、ということが挙げられます。将来のニーズを見越しての初期投資ととるかどうか。お客様のニーズを見ながら検討していくと良いでしょう。
