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エステサロン店舗(物件)にかかる費用

自分の店を持つための費用として、「物件取得費」と「リフォーム(内装)費」があります。「物件取得費」とは、テナントとして物件を借りるときにかかる敷金や礼金、保証金のことを指します。保証金は家賃未払い時や物件退去時の原状回復に充てられる費用ですが、テナントの場合は賃料の6ヶ月分~1年間分を求められるケースが一般的です。たとえば賃料が20万円の物件の場合は最低でも6ヶ月分の120万円は保証金だけで必要になります。これを契約時に一括で支払うことになるため、物件を借りるまでにある程度まとまったお金を用意することが必要です。一方で自宅をサロンにする場合には、物件取得費はかかりません。コストを優先するのであれば、まずは自宅サロンを検討するのが現実的でしょう。

「リフォーム(内装)費」はテナントはもちろん、自宅サロンでも必要な費用です。いずれもリフォームの内容によってかかる金額はさまざまですが、床もクロスも照明もと、すべてを理想通りに叶えようとするとあっという間に数百万円単位のお金が上積みされることに。もちろん、エステは施術技術のみならず、空間づくりも大切です。テナントの場合はある程度そのままでも利用できる居抜き物件を選んだり、自宅サロンの場合は大掛かりなリフォームはせずに、カーペットや家具などのインテリアで工夫するなど、メリハリをもったリフォーム計画をたてるようにします。
| 項目 | 自宅サロン | 賃貸(テナント) |
|---|---|---|
| 物件取得費用 | 0円 | 120〜240万円 (家賃20万円の場合) |
| リフォーム費用 | 20万円〜 | 50万円〜300万円 |
エステサロンの設備にかかる費用
エステサロンの開業には、お客さまを施術するためのベッドやスツール、専用エステ機器などの設備のほか、タオルなどの消耗品も必要になります。予算に限りがある場合には設備のすべてを新品で揃えるのではなく、中古品を選択肢に入れるようにします。ただし中古品の場合にはその状態によって耐久性に問題がある場合もあります。購入してすぐに故障をしてしまえば修理や買い替えに思わぬ出費が生じる場合もあるので、しっかり商品を見極めることが大切です。
施術ベッドやスツール

ベッドは1台あたり3万円から10万円ほどが相場です。あまり簡易的なものだと耐久性や安定性に欠ける場合があるので注意します。幅が広いゆったりしたタイプやうつ伏せになったときに顔部分が空いた有孔タイプなど、施術サービスの内容にあわせて選びます。高さが調整できる仕様だと、自分が施術しやすい高さに変えられるので便利です。
エステ機器

エステ機器については、施術内容や性能によって数十万円から数百万円まで幅広くあり、まさにピンキリといった状況です。オイルやスチームだけでよいのであれば比較的安く手に入れることができますが、中には500万円以上する脱毛器などもあります。まずは自分のできる範囲から始めるのか、施術メニューを広げていくために前もってある程度の機能があるものを投資的な観点で選ぶのかなど、今後の戦略や展望も視野に入れながら検討しましょう。
タオルなどの消耗品

消耗品はタオルやシーツ、感染症対策用のアルコールなど、日々使用するものを準備します。必要に応じて自身やスタッフが着用する白衣、お客さま用ローブや使い捨てショーツ、カルテなども用意しましょう。タオルはバスタオルやフェイスタオルなど大小あわせてあると便利です。施術ごとに取り替え、消耗していくものなので、数日分のストックと、買い替えが必要になることも念頭におきます。
また忘れてならないのが、マッサージオイルや化粧品など施術に使用する薬剤関連。金額は品質や含有成分などに応じてピンキリです。品質にこだわりすぎて高価なものばかりを選べば経営がたちゆかなくなります。反対にコストばかりを重視した結果、サービス品質を落とし、お客様からの信頼を得られなくなってしまうことにもなりかねません。お客様の肌に直接触れるものなので慎重に、事業者用の卸・仕入れサイトなども比較検討しながら、バランスの良いものを選んでいきましょう。
その他の家具、機材
その他、レジを置く棚やカウンセリングで使うテーブルや椅子、洗濯機やパソコンなど、サロンの広さや用途にあわせて用意します。特にエステの場合にはタオルやシーツなどの消耗品の洗濯が欠かせません。自分で洗濯機を用意するか、クリーニング業者と提携するなどの手配が必要です。自宅サロンの場合には、自宅で使っている家具や家電と兼用することでコストを抑えることもできます。店舗の場合には、サロンの規模によって機材の台数や揃えるべき家具などもかわってくるでしょう。高額な機材を購入したい場合には、今後の運営も含めて採算がとれるかをしっかり考えて決めることが大切です。
| 項目 | 金額(一般例) |
|---|---|
| 施術ベッドやスツール | 10万円〜30万円 |
| エステ機器 | 20万円〜500万円 |
| お客さま用ローブ、タオルやシーツ | 10万円 |
| マッサージオイルや専用薬剤等 | 1万円〜 |
| ホットタオルキャビネット | 1万円〜2万円 |
| レジやパソコン | 5万円〜10万円 |
| その他家具 | 5万円〜10万円 |
その他の費用

開業の大まかな初期費用としては上記の通りですが、集客のためにホームページを制作したり、WEB広告やチラシを出稿したりするための広告宣伝費も必要になるでしょう。たとえば、主要な美容系WEBサイトの1ヶ月の掲載料金は通常で2〜3万円、掲載順位が高くなるプランの場合には数十万円程度かかります。1ヶ月間の掲載だけですぐに効果を見込めるものではないため、まずは半年間ほど掲載し続けられる予算をみておく必要もあります。もちろん広告費をかけずに、SNSなどで口コミを増やし、地道にサロンの良さを発信していくのも1つの方法です。
さらに、スタッフを雇う場合には人件費もあわせて必要になります。軌道にのるまでの間のスタッフの給料、自分の生活費なども数ヶ月分は用意しておけると安心です。
自己資金が足りない場合には借りるという方法も
エステサロンの開業時に必要な資金は、内装や機材の価格によって大きく変動するとはいえ、自宅サロンの場合はおおよそ100万円程度、テナントの場合はおおよそ300万円程度は最低でも必要といえるでしょう。自分でまとまった開業資金を準備することが難しいという場合には、銀行や日本政策金融公庫から融資を受けることもできます。特に日本政策金融公庫は美容サロンを開業する際にもっとも利用されている融資の1つです。もちろん、事業計画書を作成するなど融資を受けるための準備には時間も手間もかかりますが、事業計画書を作成することで自分のサロンに対するビジョンが明確になり、経営のあり方もより具体的に見えてくるというメリットもあります。開業の準備は慌ててすることはできません。経営計画書をもとに自分でできる無理のない予算のなかで、自宅で開業するか賃貸で開業するか、内装や設備をどうするかなど、開業についてじっくり検討していきましょう。
