カウンセリングで必要なこと&心構えは?

目元は顔の印象を大きく左右する重要なパーツです。マツエクの施術を受けることで、「顔の雰囲気を変えたい」「理想の顔立ちに近づけたい」などお客様の希望はさまざま。お客様のマツエクの効果への期待度が高いほどに、仕上がりに対する評価も厳しくなります。
お客様の理想を叶えるには高い技術力が必要ですが、「お客様が求める理想の目元はどんなものなのか?」を読み取る力も求められます。場合によっては細部までお客様自身が理想を伝えてくれることもありますが、そうでない場合もあります。どんなお客様に対してもより多くの情報を引き出すことが理想の実現につながります。お客様には施術前のカウンセリングでしっかり心を開いてもらい、少しでも多くの情報を引き出せるよう努めましょう。

カウンセリングの流れとポイント

お客様はご予約頂いた瞬間から顧客になるか検討しており、施術を受ける日も、サロンに足を踏み入れてすぐに、サロンの雰囲気やアイリストの接客をチェックしています。まずはお客様が安心出来る雰囲気と接客を心掛けていきましょう。

まずは、お客様のなりたいイメージをヒアリングましょう。施術前には必ずお客様にまつ毛エクステが出来る健康状態なのか、今のまつ毛の状態を確認します。お客様の目元に疾患があったりお肌が荒れてしまっているようでは、エクステを付けられません。あとで、トラブルが発生しクレームになってしまうことも少なくありません。
次に、カウンセリングカルテを用意して、お客様に記入していただきます。カウンセリングカルテの中には、なりたい目元の雰囲気やまつ毛のデザイン。現在の体調やアレルギーなど、お客様の健康に関する記入をしていただきます。また、施術に対しての規約同意書に署名して頂く欄も必ずありますので、カウンセリングカルテに沿って記入漏れなどがないかも確認していきます。

カウンセリングの際おくべきポイント・チェック項目

カウンセリングを効率良く進めるには、確認や伝達が必要なことをマニュアル化する方法もありますが、そうなると決まったことを覚えてこなしている感が出てしまいます。そのため、伝え方はアイリストそれぞれに任せ、チェック項目を頭に入れておく方法がおすすめです。

①マツエク経験の有無を確認する

これまでにマツエクを付けたことがあるお客様かどうかを確認します。経験のある方であれば、これまでの施術で何か違和感や異常がなかったかどうかをお聞きしましょう。

②お客様の生活習慣や癖を確認する

お客様の日頃の癖や生活習慣は、装着後のマツエクのモチを左右します。例えば、目をこする癖があるかどうか、濃いアイメイクをする習慣があるかどうか、普段眼鏡をかけているかどうかなどを確認しましょう。
これまでに、マツエクによって何か違和感や異常があった経験がある方であれば、日々の癖や生活習慣を一つずつ確認していくことで原因が見つかることもあります。お客様がマツエクに抱く不安や疑問に対して、アイリストなりの対処方法を提案できることもあるため丁寧にお聞きしましょう。

③エクステのホームケアについて説明する

マツエクが初めてという方は、とにかく分からないことだらけの状態。中でも、「エクステの扱い方」や「どのくらい持つのか」について、疑問に感じる方が多いです。ホームケアの説明を怠ると、マツエクのモチを悪化させてしまいやすく、「あのサロンはモチが悪い」という印象を持たれることにもなりかねません。モチを悪化させるNG行動や、おすすめのケア方法、モチをアップさせる方法などを細かくお伝えするとよいでしょう。

④マツエクデザインの検討・決定

マツエクについての基本的な説明やヒアリングが済んだら、いよいよデザインを決めていきます。デザイン決定のポイントについては、お客様の自まつげの特徴や求めるイメージによっても変わってきますお客様の要望をもとに、時にはアイリスト目線のアドバイスも交えながらイメージを固めていきます。カール、長さ、太さの選び方については悩まれる方が多いため、お客様の顔立ちと要望を上手く織り交ぜながら、丁寧にデザインを決めていくようにしましょう。

⑤承諾書に記入してもらう

最後に、施術に対する承諾書に記入してもらいます。アレルギートラブルも起こり得るマツエクは、お客様にもその危険性についてしっかりと理解してもらうことが大切。承諾書の中で、アレルギーが起こった場合の対応なども記載し、必ず納得してもらってから施術に入るようにしましょう。

まつ毛の状態確認とまつ毛デザインの提案

イラストで今のまつ毛の状態を伝える

イラストを描いて今のまつ毛の状態をお伝えします。自まつ毛の太さ(太い、普通、細い)、長さ(長い、普通、短い)手鏡を渡して確認して頂きながら、カルテに書き込みます。また、お客様のなりたい希望デザインをヒアリングしエクステの絵を描き込みます。言葉で「ナチュラル」とだけの曖昧なイメージでデザインをお客様が言われても、アイリストのナチュラルとお客様のイメージするナチュラルは違う可能性があります。きちんと例えなどを交えながらすり合わせましょう。

施術前のまつ毛の状態から完成までの説明

お客様のなりたいイメージを優先しましょう。今のまつ毛の状態を手鏡などで確認して頂き、つけられるエクステを 選びます。実際にエクステを見せて仕上がりイメージをお客様にお伝えします。次に、なりたいイメージからデザインに必要な本数、カールの種類、長さ、費用を確認して頂きます。初めての方には、本数によるイメージや、カールや長さはこんなイメージと、わかりやすいように説明をしていきます。その時、自まつ毛の状態によっては出来ないデザインがある事も事前にお伝えする必要があります。

施術後のカウンセリングも重要

まつ毛エクステを装着し終わったら、お客様自身に手鏡を持って頂き、まつ毛エクステのカールの種類、長さ太さ、デザインを確認してもらいます。出来るだけ長く楽しんでいただく為に、日々の取扱の注意点やケア方法などを再度説明していきます。

施術当日のライフスタイルは持ちに一番影響するので、特に注意してお伝えしたいところ。サウナ、ホットヨガ、プール、温泉など当日は避けて頂き、ビューラー使用禁止など生活する上での注意点を説明する必要があります。この時に、次の施術のタイミングのご説明もします。バラつきが出始めた頃に取れてしまった部分だけ付け足す方法もあることをお伝えしましょう。

まつ毛エクステは、カウンセリングに始まりカウンセリングに終わります。
「リペアのお客様だから、カウンセリングはしない」は、失客や事故の原因に直結します。リペアでも、その日の健康状態は変化します。お客様の健康状態には特に注意していきましょう。

次回来られた時は、エクステのリフト状態確認から自分の技術の力量も確認できるので、何がリフトの原因かカウンセリングで探り試行錯誤しながら、長く愛されるアイリストになりましょう。