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スタッフのモチベーションを向上させるためにできること

あなたはなぜエステティシャンやネイリストになりたいと思ったのですか?また、スタッフとして勤めたことがある人はそのサロンにどのような動機で入社したのでしょう?ご存知のとおり、エステティシャンやネイリストと一口に言っても、最初から独立など明確な夢や目標を持って入社してくる人もいれば、「なんとなく手に職をつけたくて」「多少興味があったから」など、軽い気持ちで始める人もいます。独立など明確な夢や目標をすでに持っているスタッフにとっては、独立開業を果たしたオーナーはまさに成功事例。身近なロールモデルとして積極的にオーナーから技術を学ぼうとするでしょう。一方で、後者のようになんとなく入社してきたスタッフにはまだ将来に対する目標がなく、そのためモチベーションを維持するのが難しいこともあります。オーナーとしてスタッフ全体のモチベーションを高めるためにまず大切なのは、スタッフ1人ひとりの目標設定をサポートすることといえます。
入社後のキャリアパスを明確にする

「キャリアパス(Career Path)」とは直訳すると職歴+道を意味します。つまり、エステティシャンやネイリストとして仕事をする上でのゴール目標を定め、それに向かって進んでいくための道筋を表すことです。スタッフのモチベーションを維持、向上させるためには、入職後のキャリアパスを明確にし、スタッフが仕事を通じて自分の成長を実感できる仕組みを整えることが重要です。
エステティシャンのキャリアは、独立開業だけではなく、人によってさまざまです。「サロンでどういった業務経験を積むのか」「どれほどの能力を身につければ、目標とするキャリアに到達できるのか」という指標も重要になります。オーナーはその指標を明確に定め、スタッフにわかりやすく提示します。スタッフは1つ1つその目標をクリアしていくことで周りからも認められ、自分自身の成長を実感することができます。技術や知識、接客など、小さな目標から一歩一歩成功体験を積み、日々成長を感じられれば、やりがいや自信を持て、モチベーションにつなげることができるのです。
オーナーとして気をつけたいことは、つい「すぐに即戦力となって欲しい」と願ってしまいがちなこと。どのようなエステティシャンに育ってほしいか、長期的な展望と広い視野で人材育成をとらえることも大切です。自分のサロンのコンセプトや想いをスタッフと共有し、スタッフ自身の意向を確認しながらキャリアパスをスタッフとともに考えていくというスタンスを忘れないようにしましょう。
厚生労働省では、エステティック業における職業能力評価基準の策定をし、評価シートなどを作っています。誰でもダウンロードできるので参考にしてみてください。
https://www.mhlw.go.jp/stf/newpage_10321.html
明確な給与制度と人事評価制度を整える
給与に対する漠然とした不安や不満は、モチベーションの低下につながりやすいものです。明確な給与制度と公平な人事評価制度を整えることで解消しやすくなります。給与に関しては労働時間をあやふやにしないことも大切です。自己練習や研修などスタッフが判断に迷う部分も、どこまでが労働時間に含まれるのか、時間外労働に対して支払いはあるのかなどしっかり文書として明示し、お互いに認識のずれがないようにします。また、条件の見直しが生じる場合にも事前にスタッフに周知することが大切です。
また、給与制度と対になる人事評価もなるべく誰もが理解しやすい仕組みを整えておけるとベストです。数字的なノルマ達成はもちろん大事ですが、接客の様子や仕事に対する姿勢・努力など形に見えにくいプロセスの部分も評価する仕組みがあるとスタッフのモチベーションアップに役立つでしょう。
継続的な研修でスキルアップを図る

エステやネイルの技術の進化は、まさに日進月歩。スタッフがそれぞれのキャリアパスを叶えるためにも、最新の情報を提供しスキルアップできる環境を整えていくことが大切です。そのためにも、継続的な研修を取り入れるようにしましょう。サロン内での研修はもちろん、ときには外部の講習会に参加させたり、外部講師を招くことも新しい視野を得られるチャンスになります。業界団体が実施しているセミナーや認定試験を利用すれば、効率よくスタッフ教育を行えます。専門機器の取扱についてはメーカーごとに独自の研修や機器体験会を実施している場合もあります。また、新卒や未経験者を採用する場合には、ビジネスマナーや接客のノウハウなど、サロンワークをする上での基本を教える研修も必要になるかもしれません。言葉遣いや話す際の姿勢、聞く態度、身だしなみやマナー、美しくみえる所作など、接客業ならではのスキルは、既存スタッフにとっても新たな視点で見直しを図る良いきっかけになることもあります。
クレームへの対応法を事前にレクチャーする
スタッフのなかには、クレームへの対処にストレスを感じてモチベーションが維持できなくなってしまうケースもあるかもしれません。サービス業である以上、クレームが生じる可能性は少なくありません。想定されるクレーム内容を挙げ、具体例をもとにロールプレイングなどをしておけば万一の際に慌ててパニックになってしまったり、不必要に落ち込んでしまったりすることを避けることができます。過去の事例などを用いながら、どのように対応すべきかの対処を知ることは、接客業を続けていく上での安心につながります。
定期的な個別面談でコミュニケーション

サロンの規模にもよりますが、なるべく定期的に全スタッフと個別に面談し、状況を共有することが大切です。キャリアパス設定のフォローはもちろん、それに対して組織としてどのようにサポートできるのかを伝えます。スタッフ一人一人に寄り添うことで、安心感や自分の頑張りを見てくれている人がいるというやりがいにもつながるでしょう。また、定期的な面談は、モチベーションが維持しにくくなっていたり、人間関係で苦労しているなどのスタッフの悩みに早期に気づけるきっかけにもなります。サロン内の人間関係も離職に大きく影響する要因です。現場で起きていることを把握するという意味でも、スタッフとの面談はサロンをよりよい職場環境にしていく上で大きな意味を持つのではないでしょうか。
まとめ
スタッフのモチベーションを維持していくには、「キャリアパスを明確にすること」「明確な給与制度と人事評価制度を整えること」「クレームへの対処を周知すること」「個別面談を通してコミュニケーションをとること」が重要ということをお話ししました。自分のサロンを開業しようとする人、あるいはこれからスタッフを増やしていこうと思っている人はぜひ参考にしてみてください。
