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整骨院・整体院の集客でありがちな失敗例
一口に「顧客」といってもすべてが同じ状況ではありません。大きく次の３パターンに分けることができます。
①店のことを知らない新規顧客
②何度か利用しているリピーター客
③来院履歴はあるが症状が改善するなどして期間があいている顧客
集客に失敗している整骨院・整体院の場合、これらの顧客を混同しているケースが多く見られます。たとえば、りんごを食べたことのある人にりんごの味を伝えるのと、りんごを一度も食べたことがない人にりんごの味を伝えるのとでは全く違う表現が必要になりますよね。それと同じです。すでに店のことをよく知っているリピーター客に新規顧客と同じ内容でチラシなどの広告をうっても効果はありません。新規顧客（見込み客）、リピーター客、期間があいている顧客、それぞれに異なったアプローチをすることが、効果的な集客をする上でとても重要になります。
顧客のタイプに応じた具体的なアプローチとは
では、それぞれの顧客に対する具体的な集客方法をみていきます。
①新規顧客に対する集客
新規顧客＝関心を抱き来院してくれるかもしれない見込み客です。まず自分の整骨院・整体院を認知してもらい、興味を持ってもらえるようにすることが大切です。整骨院・整体院の特徴やメニューを伝えたり、来院を促す初回限定クーポンなどをつけてもよいでしょう。
②リピーターへの集客
リピーターの顧客には継続して来てもらえるようにするためのアフターフォローが重要です。次回の来院のタイミングにあわせて広告をうったり、症状に応じた個別のフォローをするなど、丁寧な対応をすると「また行こうかな」と思ってもらいやすくなります。
③期間があいている顧客への集客
症状が緩和されて足が遠のいてしまっているのか、忙しくて時間がとれないだけなのか、あまり良い印象をもってもらえなかったのか、足が遠のいた理由にもよりますが、まずは自分の整骨院・整体院を思い出してもらうことが大切です。新しいサービスやメニューなど、最新情報を伝えながら、改めて関心を持ってもらえるよう定期的なフォローをしていきます。
「ペルソナ」で顧客を具体化する
それぞれの顧客のパターンによってアプローチが異なることがわかったら、次はその顧客ごとにより効果のある広告表現をするために「ペルソナ」を設定します。ペルソナとは、架空のユーザー像・人物モデルという意味。ライフスタイルや家族構成、趣味嗜好など、より深く詳細な人物像を設定し、イメージを具体化していきます。
＜新規顧客ペルソナ例＞
・小川あかねさん（48歳）
・会社員の夫（50歳）、17歳の娘とともに、東京都内のマンションに居住
・世帯年収は600万円
・契約社員として約10年、デパートの靴売り場で接客の仕事に従事。
・肩こりと腰痛が慢性化し、特に腰痛は立っているだけで辛い状態になってきた。
・インターネットでマッサージの情報を検索するのが最近の習慣に。
ペルソナはなんの根拠もなく自由に設定するのでは意味がありません。顧客のアンケートや口コミ、実際のヒヤリングなどを通して、来院する人の悩みやニーズを汲みとって人物像に反映していきます。たとえば上記のペルソナの場合、「腰痛改善に強い整体院」であることを訴求すれば集客に繋がる可能性が高まります。
整骨院・整体院で活用できる集客方法
次に、整骨院・整体院で活用できる集客方法について解説します。
・ホームページ
言うまでもなく、今はインターネット社会です。チラシなどの印刷物で整骨院や整体院を知ったとしても多くの場合、ホームページを事前に確認してから来院します。新規顧客であればなおのことです。まだホームページがないという場合には早々に開設を検討しましょう。すでに自院のホームページがあるという場合には、見やすいホームページか、メニューや価格についての表示はわかりやすいか、ターゲットが明確になっているか、そして安心感・信頼感を与えられるものとなっているか、改めて確認しましょう。また、今はパソコンよりもスマホで情報収集する人が多い時代です。スマホに対応しているかも確認しましょう。
・SNS
Instagram、Twitter、Facebook、LINEなど、費用のかからないSNSは手軽に活用しやすい販促ツールです。日々の店での様子や店長としての思い、また新しいサービスやメニューなどを定期的に投稿することで、身近に感じてもらえたり、口コミが広がったりするようになります。SNSでの集客ができている場合には、費用はかかりますがSNSのなかで広告をうつこともできます。リスティングなどよりも効率的に集客できる場合もあるので、自院にあった広告の出し方を検討しましょう。
・Googleビジネスプロフィール
Googleが提供しているサービスの一種で、登録することでGoogleの検索画面やマップ上に整骨院や整体院の情報が掲載されるようになります。たとえば「東京 整体院」と検索したときに表示されるというように、近くの施設を探すときに使われることが多いので集客という観点でもおすすめのツールです。簡易的なホームページも同じサービス内で作ることができるので、ホームページがまだないという場合には利用してみるのもよいでしょう。また、口コミが表示されるのも大きな特徴です。ただし、この口コミはよっぽどのことがない限り基本的に削除することができません。良い口コミばかりではないことも想定し、丁寧な対応を心がけましょう。
・リスティング広告
リスティング広告は指定したキーワードを検索したときに検索エンジンで上位に表示される広告をさします。一般的にリスティング広告にかかる費用は20万円〜50万円程度です。同じキーワードで表示を争う競合がいればその分高い金額を払わなければ表示されにくくなる、という仕組みになっているので、運用には注意が必要です。
・DM・チラシ
新聞折込やポスティングなど、印刷物による広告は昔からのお馴染みの集客方法です。特にターゲットとなる顧客の年齢層が高い場合にはインターネットによる集客よりも有効な場合があります。ユーザーが自分で何かしらのアクションをしなければ目に触れないネット広告と違い、各家庭に届けられるというメリットがあります。
・看板・店頭ボード
店の看板や店頭のボードは地域のみなさんに情報を直接アピールできる有効な販促手段となります。入口付近など目のつく場所に、営業時間やメニューなどをわかりやすく表示します。サービスや価格を明示したり、店内の雰囲気がわかる写真を貼ったりすると安心感を与えられます。通常の看板のほか、動画なども流せるデジタルサイネージを使う整骨院や整体院も増えています。
・地域情報誌
地域のフリーペーパーに広告を出すことも１つの方法です。費用は媒体によって異なりますが、１コマ数万円からという場合が多いでしょう。日々のお役立ち情報や地域の他の情報とあわせて紹介されることで手軽に目にしてもらいやすかったり、媒体を選べば普段ではなかなか集客できない新たな客層にアプローチできるというメリットもあります。
まとめ
集客の方法はインターネットやSNS、チラシやDM、看板など様々にあります。どれを試していこうか決めかねているという人も多いかもしれません。大事なことは、どんな悩みを抱えたどんな人に、どんなサービスや内容を伝えるか、を明確にすることです。そうすれば自ずと試すべき集客方法も絞られてくると思います。また、いきなり費用はかけられないという場合には無料で始められるものもたくさんあります。ぜひチャレンジして自分の整骨院・整体院の魅力をどんどん伝えていきましょう。
